クマゲラの知恵
「喉がねっぱるんでないべか」と喉をからからにしたクマゲラが井戸に水をのみにやってきました。
しかし、井戸には水が一滴もなく、水を汲むカメにも、底にすこしの水があるだけで、クマゲラの力ではカメをたおすこともできません。
クマゲラは頭を右に左に傾けながら考えました。
「そだっ、あんばいいい方法思いついたぞ」
クマゲラが、小石を、いくつもいくつもカメの中におとしていくと、水がどんどん上がってきてとうとう飲むことができたのです。
「頭は赤い帽子をかぶるためだけにあるんでないんだわ。たまにはあだまやみするぐらい、つかわねばね」