シマフクロウとドサンコ

シマフクロウとドサンコ

シマフクロウが川で魚を夢中でとっているうち、背のたたない深みにはまってしまい、今にも溺れそうになっていました。

ちょうどその時、村で一番かしこいのは自分だ、と思い込んでいるドサンコが通りかかり、シマフロウに

「おまえは水に潜れる川鳥じゃないのに、なぜそんな深い川にはいったんだ」

と説教をしはじめ、なにも手を貸そうとしませんでした。

シマフロウはあわててさけびました。

「い、いま、そったらことしゃべくってないでさ、まずは助けてくれなかったら溺れるっしょ、そんな事もわからなんかい」

その日からドサンコは、話しかけられるとヒヒーンとソッポを向くようになったんだと。