エゾモモンガと木いちご
お腹をすかせたエゾモモンガが、湖の真ん中にある小さな島、真っ赤な木いちごをみつけました。
でも、どんな高い木からでも、エゾモモンガのとんでいける距離ではありませんでした。
「あの木いちごは赤いが、すっぱくて、うんまくなくて、それに、あったらべっこしかないべさ、だから誰もとりにいかないんだべさ」
と自分がとりにいけない事を木いちごのせいにして、ぶつくさいいながら行ってしまいました。
それを聞いていたエゾミミズクが、大きくため息をついていいました。
「この森にも、なんでも人のせいにしたがるヤツがふえたわい。なげかわしい世の中になったもんじゃ。ホッホー」